「災害時に必要な水は1日3リットル」どんな冊子や情報にも、こう書いてあります。
消防職員として防災訓練の時などに住民の方に「1日3リットルを目安に準備しましょう」と伝えています。果たして本当に1日3リットルの水で過ごせるのか?疑問になったので、実際にやってみることにしました。
勤務中にはできないので、休日を利用して実施しました。
結論としては、「発汗の少ない寒い時期であれば乗り切れる」です。
諸元と条件
もうすぐ東日本大震災の3.11が来るということで、発災時分に近い15時に検証をスタートすることにしました。
日時 | 2月13日15:00〜 24時間 |
天候 | 曇/雨 |
湿度 | 93% |
最高気温 | 5℃ |
最低気温 | -1℃ |
身長 | 178cm |
体重 | 68kg |
性別 | 男 |
検証スタート
検証するなら水だけでなく、食料も災害用に備蓄しているものを使うことにしました。
実際に水3リットルを見ると、多いような気がしますが。(ふるさと納税の返礼品の富士山蒼天の水)
水 | 3リットル |
食料 | カップラーメン ようかん レトルトカレー ごはんパック 味噌汁 |
15:00 検証開始
水分補給(200ml)
検証前にあらかじめ水分補給はしなかったため。
17:00 トイレ
手洗い(200ml)
意外と水を使っていました。反省して今後はウェットティッシュを使うことに。
18:00 夕食
ごはんパック、カップラーメン(300ml)水分補給(500ml)
ご飯パックを湯煎したお湯をカップラーメンに使うという節水をしました。しかし、カップラーメンは辛いものをチョイスしていたため、水分補給に500mlも消費してしまいました。災害時には辛いもの、味の濃いものは避けた方が無難ということを学びました。
20:00 風呂
濡れタオルで体を拭く(200ml)
残り2リットルを切った水で風呂に入る訳にもいかないので、濡れたタオルで体を拭くことにしました。タオルを濡らすのに約200ml必要でした。これは新たな発見でした。
21:30 歯磨き
口をゆすぐ(200ml)
意外に消費してしまいました。マウスウォッシュを使えば、削減できそうです。感染症の原因になるので、災害時に歯磨きをしないというのは避けたほうがいいそうです。
22:00 就寝 トイレ
ウェットティッシュを使う(0ml)
水分補給(200ml)
5:00 起床 トイレ
ウェットティッシュを使う(0ml)洗顔はせず。
水分補給(200ml)
6:30 朝食
ようかん、味噌汁(200ml)
7:30 歯磨き
リステリンを使用(0ml)
8:00 トイレ
ウェットティッシュを使う(0ml)
11:00 トイレ
ウェットティッシュを使う(0ml)
水分補給(200ml)
12:00 昼食
カレー、ごはんパック、味噌汁(200ml)水分補給(200ml)
14:00 トイレ
ウェットティッシュを使う(0ml)
15:00 終了
残量(200ml)
結果
残量200mlでした。かなり節約したのでもう少し残ると思いましたが。
いつもは割とたくさん食べる方なので、お腹もすきました。
トイレの回数も普段と変わりないので、脱水にもなっていないようです。
結論
工夫を次第で1日3リットルで過ごすことは可能です。しかし、ストレスが無茶苦茶たまります。
また、今回は冬で、最高気温も5℃と汗はほとんどかきませんでした。夏であればあと3リットルは必要だったかもしれません。
生活用水の節約に、マウスウォッシュやウェットティッシュは多めに準備しておく方が良いと思いました。
食事は辛いもの、味の濃いもの、水分を奪われるものは避けるべきです。
風呂の代わりに、濡れたタオルで体拭きましたが、これにも多くの水を使いました。朝の洗顔はしませんでした。ウェットティッシュがアルコール入りのものしかなかった為です。
まとめ
検証してみて、水は1日3リットルでは足りません。可能な限りたくさん備蓄するという方針にします。またウェットティッシュもアルコールフリーの物も用意することにします。
実際にやってみたから知ることができた事も多かったです。今後の防災訓練や、防災対策に生かせそうです。
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